086:石

ありふれた石のひとつも置けば良いあちらへ渡る目印として (ふしょー)
石墨でけんけんぱ描く要領でひたいに「肉」と描く日曜日 (此花壱悟)
てのひらに淡いピンクは溶け去りぬ少女の夏の紙石鹸の (本田鈴雨)
手に余る石をかざして振り下ろす先にあなたの頭はなくて (新井蜜)