公園のベンチに掛けてお弁当開いた時の彩りが好き 果物の中で一番好きなのは真夏に食べる冷やしたスイカ

右腕に書類を抱えスカートのお尻を振って歩くんですね お散歩は気持ちがいいな すれ違う人に見せたい笑顔のわたし （酒井あんな）

おはようと言う相手がいない さよならならば沢山言った （酒井あんな）

さよならといったら二度と会えないの だから黙って手を振るんです さよならと言ったんだけどもう一度とても会いたい どうしたらいい？ さよならと言ったあなたのほっぺたに口紅のあとが残っていたよ （酒井あんな）短歌日記

陶芸の教室になんか行ってるから男友達できないのかな お酒飲むのは好きだけど酔わないのわたしどうして強いんだろう 夕方の電車の座席に座ってる居眠りしている私が見えた 西空に明るい星が光ってる あそこまで行って帰って来たい （酒井あんな）

「友達とご飯を食べる遅くなる」時間をつぶす方法はまだ 本屋には読みたい本ばかりあり全ての本を買い占める夢 本屋にはわたしの好きな本ばかり 全ての本を買い占める夢 真夜中のマンガ喫茶で寝てる人 わたしとちょっと話しませんか ネットには期待と夢が駆…

薬剤師さんが着ている白い服のポケットにはしおれたダリア

ソナチネが好きだと言ったら金縁のメガネのずれを指で直した 兄ちゃんの彼女というひとに会う 化粧も服もどうかと思う

ソナチネが好きだと言ったら金縁のメガネの縁を指で押さえた カバンには太宰治の文庫本 読まないけれど入れているんだ 昼食は食欲ないから食べないわなんてどうして言っちゃったんだろ 電車では吊り広告を読んでいる人の横顔ながめるのが好き

ソナチネが好きだと言ったら金縁のメガネのつるをつまんで掛けた 巴波川の橋のたもとのだんご屋のだんごを買って一人で食べた

星屑が空から降って結晶しガラスのビンの金平糖に （酒井あんな） ☆短歌日記

真っ青な空に直線飛行機雲たどって行けばウズベキスタンへ （酒井あんな）

真っ青な空に直線飛行機雲どこまで飛んで行くのだろうか （酒井あんな）

お空にはキラキラ星がまたたいて今夜のおかず何にしようか （酒井あんな）